多様な運動やゲームの経験
多くのボールゲームに通じる共通的(汎用的)能力を育成します.個別のボールゲーム種目の専門家はなく,小さなオールラウンダーの養成を目指します.小さい子どもの年代は,どのような種目にも通ずる器用な身のこなしや,多様な戦術的思考などのボールゲームの土台を築いておくことが必要です.バルシューレでは,子どもの多面的な能力を伸ばすために,多種多様な運動・ゲーム形式・用具を選択します.
バルシューレは「一般から個別」の方針に基づき,段階的な学習構造があります.
子どもの発達に適したプログラム
子どもの発達段階に応じて,学習能力およびトレーニング可能性を考慮したプログラムを提供します.この年代で向上が著しい,コーディネーション能力と注意力・情報処理能力に着目し,多くのボールゲームに共通する戦術(創造性),コーディネーション(器用な身のこなし・ボール操作),技術(様々なスキルの構成要素)を育成するプログラムを提供します.
バルシューレの学習要素
ミニバルシューレ(未就学児童)
A: 運動系基礎スキル |
B: 技術-戦術的基礎スキル |
C: コーディネーション基礎能力 |
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捕る | ボールの軌道の認識 | 時間のプレッシャー |
止める | ボールアプローチの決定 | 正確性のプレッシャー |
手のドリブル | 着球点の決定 | 連続性のプレッシャー |
足・スティックのドリブル | コート上の位置取り | 同時性のプレッシャー |
投げる | 協働的なボールキープ | 可変性のプレッシャー |
蹴る | ギャップとスペースの認識 | |
打つ |
バルシューレ(小学校児童)
A: 戦術 |
B: コーディネーション |
C: 技術 |
---|---|---|
位置取り | ボール感覚 | ボールの軌道の認識 |
個人でのボールキープ | 時間のプレッシャー | 味方の位置や動きの認識 |
協働的なボールキープ | 正確性のプレッシャー | 相手の位置や動きの認識 |
個人での数的優位の創造 | 連続性のプレッシャー | ボールアプローチの決定 |
協働的な数的優位の創造 | 同時性のプレッシャー | 着球点の決定 |
ギャップとスペースの認識 | 可変性のプレッシャー | ボールキープのコントロール |
スコアリングチャンスの活用 | 負荷のプレッシャー | ボールのパス・シュートのコントロール |
運動系基礎スキル
小学校に入る前の段階で,基本的運動スキルを大まかにできるようになることが目標です.この年代の基本的運動スキルの習得は,「経験」の頻度が重要です.
戦術
この年代の戦術トレーニングは,正しい戦術の解決策のたたき込みではなく,ゲームの中で直感力や思考の多様性の発達を促すことを重視します.
コーディネーション
トレーニングは,獲得したスキルにプレッシャー条件を付加します.ゲーム中にスムーズにスキルを発揮し,新たなスキル習得を有利にする基礎能力の発達を目指します.
技術
多くの種目の技術の核となる共通要素の習得を目指します.例えば,ボールへのアプローチや,相手選手の動きを認識するスキルなどは,多くの種目で重要な技術要素です.
楽しいと感じる学習
子どもにとって運動を楽しいと感じることは重要です.ゲームでの予期した以上の達成感は,次の学習の動機にもなり,学習効果を高めますことにつながります.多様な運動形式や発達に即したプログラムは,子どもの思いがけない達成を経験する可能性を高めます.子ども楽しめるように,発達段階に応じて,自由な遊び→動機づけ遊び→課題ゲームへと発展させます.
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自由な遊び
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興味を刺激するストーリーを
入れた動機づけ遊び -
課題ゲーム